採用した指標は次の通りだ。
教育・研究力は「教育投資率」「科学研究費補助金(科研費)」「教員1人当たり学生数」の3つの指標で評価している。
「教育投資率」は収入総額に占める教育・研究費の割合で、数値が高いほど評価も高い。国公立と私立とでは会計基準が違うため、ポイントを算出する計算式も異なっている。
「科研費」は、大学の研究者や研究グループに国から交付されている補助金だ。科研費総額の多い大学は研究水準が高く、教育面でも相乗効果があると考えられる。
「教員1人当たり学生数」は、その数値が低いほど学生を手厚く指導していると推測され、評価を高くしている。非常勤や兼任教員を含むすべての教員を対象にした。
就職力は、上場役員数も評価のひとつ
就職力の指標は「就職率」「(上場企業)役員数」「(有名企業)400社就職率」の3つ。いずれも数値が高いほど高ポイントになる。
「就職率」は各大学のホームページなどで公表されている数値ではなく、卒業者数から大学院進学者数を引いた数を分母とした「実就職率」をポイント化した。
「(上場企業)役員数」は、上場企業の現役役員を務める、大学院を含む卒業生の数を偏差値でポイント化した。「(有名企業)400社就職率」は、就職の質に着目し、日本を代表する400社に就職した卒業生の割合を見る。
財務力の指標は「総志願者数/入学定員倍率」「経常利益率」「自己努力収入比率」「自己資本比率」で、いずれも数値が高いほど高ポイントになる。
「入学定員倍率」は一般入試に加え、総合型選抜入試や推薦入試を含めて算出した。総志願者数が入学定員を大きく上回る人気大学は、受験料収入の貢献が大きいうえ、定員割れのリスクも小さいため、財務力の充実につながる。
「自己努力収入比率」は寄付金や受託研究収益など大学の自助努力で得られた資金の比率。「自己資本比率」は経営の安定性を示す。
財務データを基に算出するこれらの指標は、国公立と私立で異なる計算式を用いてポイントを算出している。
国際力の指標は「外国人学生比率」「海外留学協定校数」「外国人教員比率」の3つ。国際化の進展度や、海外留学の選択肢の幅広さを評価している。いずれも数値が高いほど評価も高い。
各指標の出所や計算方法については以下の通り。次ページ以降にトップ300大学を紹介していく。
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