18歳人口が急減する日本では、私立大の半数以上が定員割れで、赤字も4割に達する。一方、研究成果の社会還元など大学の新たな役割も期待されている。では、そんな中で勝ち組となる「本当に強い大学」はどこか?
『本当に強い大学2024』は、入試から教育・研究、就職まで今の大学がわかるテーマを徹底取材し、1冊にまとめた「週刊東洋経済」の臨時増刊号だ。その誌面から、注目記事をお届けする。
学習指導要領が切り替わる前年の入試は、国公立大は志願者が減少し、私立大も安全志向から難関大の志願者が減るのが一般的だ。新たな学習指導要領で学んだ受験生対象の入試に変わるため、浪人は不利との思いからだ。
ところが2024年度入試は、これに該当する年にもかかわらず、国公立大志願者は増加し、難関私立大の人気も下がらなかった。大学入学共通テストは旧課程履修者に対する経過措置があり、多くの私立大が入試方式を変えないと発表していた。このため、入試が大きく変わらないと教員と生徒が知っていたことが理由だ。
私立大の志願者は4年連続で減少してきたが、難関私立大を中心に志願者が増加したことから、主要100大学の集計値は前年を上回った。残りの大学の集計を待ちたいが、24年度は志願者が大幅に減少することはなさそうだ。
難関校は前年上回る
個別大学の出願状況を見ると、最難関クラスでは早稲田大学(7位)が減少したが、東京理科大学(14位)、慶應義塾大学(20位)、上智大学(27位)は前年を上回った。予備校関係者は言う。
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