英語と思考を同時に磨く、魔法の5行エッセイ ハーバード流「非ネイティブ」の英語勉強法②

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ここでは、健康面・経済面・効率面という「3つの切り口」から理由を述べています。こうして3つの違った観点から理由を述べると、自分の意見がぐっと説得力のあるものになります。

証拠を添えて「理由力」を高める

――なるほど。毛色の違った理由をそろえることがカギなのですね。ほかにも5行エッセイを利用して、伝わりやすい「自分の意見」を作るコツはあるのでしょうか?

自分の意見を支える理由は、少し手を加えることで効果的に補完することができます。5行エッセイも、ちょっとした「補強工事」を施すことで、より説得力のあるものになります。

たとえば、前回の記事では以下のような5行エッセイを書きました。「私は夏が好きだ」ということを伝えるためのエッセイです。この意見をさらに説得力があるものにしてみましょう。

I like summer best.(私は夏がいちばん好きだ)
The days are longer.(日が長い)
We can dress down.(楽な服装ができる)
I can travel with my family.(家族と一緒に旅行ができる)
My favorite season is summer.(私の好きな季節は夏だ)

 

この5行エッセイの3つの理由(2~4行目)のそれぞれを、「証拠」を添えることで補強していきます。証拠は、理由を裏付けるための「数字・事例・情報」といった材料です。仮に相手が自分の提示する理由に反対であっても、それが事実に裏打ちされたものであれば、納得せざるをえないというわけです。上記の3つの理由を補強してみましょう。

(1)動かせない「数字」で理由を補強する

ひとつ目の理由は「日が長い」でした。

理由① The days are longer.(日が長い)

 

証拠① The sun rises before 6 am.(日の出は朝6時前だ)

証拠② The sun sets after 7 pm.(日の入りは夜7時過ぎだ)

この「日が長い」という表現は、やや漠然としています。2時間を長いと感じる人もいれば、10時間を短いと感じる人もいるでしょう。そこで、時刻という具体的な数字を提示することで認識を統一します。「朝6時に日が昇り、夜7時に日が沈む」という数字に基づく証拠によって、「日が長い」ということの意味が明確になります。

(2)思わず納得の「事例」で理由を補強する

2つ目の理由は「楽な服装ができる」です。

理由② We can dress down.(楽な服装ができる)

 

証拠① We have a loose dress code at work.(会社ではクールビズの制度がある)

証拠② We need neither coats nor jackets at home.(家ではコートも上着も要らない)

最近はオフィスでも「クールビズ」が普及してきています。また、夏は家でも防寒用のコートや上着など、重くてかさばる衣服は不要です。

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