「若手はお笑いに集中すべき」に縛られない生き方 ムームー大陸・山﨑おしるこが見つけた"未来"

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「お笑い芸人は、役者でも、アイドルでも、歌手でも、何にでもなれるから、めっちゃおトクやで。芸人やりながら歌手を仕事にすることもできるねん。あんたは絵も得意やし、めっちゃ歌もうまいし、なんでもやっちゃえばいい。別にお笑いだけ頑張らんでもええで」

その言葉が、すごい腑に落ちたんですよね。

当時の私は「まだまだ若手だし、ネタを頑張らなきゃ」って頭の中がいっぱいになってました。だから、この一言をきっかけに「いろいろやっていいのか」って思えるようになったのは、私にとって大きな転機でしたね。

“趣味たち”がつながって、新たな仕事を生む

コロナ禍で時間もあったので、まずはずっとやってみたかったアクセサリーのハンドメイドや、イラストを始めてみました。

この時点では仕事にしようとは思ってなくて、あくまで「時間はあるし、自分の心がちょっとでもワクワクする趣味を増やして心を健康にしよう」って思ってたくらい。

今思うと、趣味感覚だったからこそ気軽に始められたのかも。

「仕事として成果を出さなきゃ」って思うと、新しいことを始めるハードルは高くなっちゃうから。

(写真:洞澤 佐智子(CROSSOVER))

趣味感覚だったとはいえ、手を広げすぎると一つ一つのクオリティーが下がって、全部が中途半端になっちゃうんじゃないかっていう不安はありました。でも実際にやってみたら、逆で。

一つのことに集中できないときに、他のことをやってみるとすごく集中できる、なんてことがよくあるんです。もともと関連のなかった“私の趣味たち”が少しずつつながりを持ち始めて、新たな仕事を生んでいったのもうれしい驚きでした。

例えば、お笑いでやってたフリップネタがきっかけで「絵がうまいんだ」と認知してもらえて、漫画を描く仕事や、ライブのフライヤーデザインの依頼をいただいたり。

小6から高校生まで合唱団に所属していて、そのときの経験を元に歌ネタをやってたこともそう。それがきっかけで「ジュースごくごく倶楽部」っていうバンドにボーカルで入れてもらえました。

何がどうつながるかなんて分からないですよね。だからこそ、私はなるべく好きなことやできることを発信するのがいいなって思ってます。きっと誰かの目に留まって、チャンスが巡ってくるはずだから。

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