「若手はお笑いに集中すべき」に縛られない生き方 ムームー大陸・山﨑おしるこが見つけた"未来"

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自分は何をしたいのか。改めてじっくり考えた時に「そういえば、お笑いをやりたいな」ってふと思ったんです。

(写真:洞澤 佐智子(CROSSOVER))

小さい頃からお笑いが好きで、小学生のときはクラスメートの前で漫才をしたり、ふざけたりするような子どもでした。大学でよさこいのサークルに入って、人前でパフォーマンスするのも好きだった。

ただ、せっかくもらった内定を蹴ってまで芸人になろうと思ったのには、きっかけがあって。

当時付き合っていた人に「芸人になりたかったな」って言ったら「俺、彼女が女芸人はちょっと……」って言われて傷ついたんですよね。「ナニクソ、やってやる!」ってとがっちゃったというか(笑)

それからは、どんどん気持ちが膨らんでいく一方。申し訳なかったけれどいただいた内定は辞退して、親には「就職活動をやり直すから」ってうそついて、大阪にあった吉本興業のタレント養成所(NSC)に入学しました。

「芸人は、役者でも歌手でも何にでもなれる」

振り返ってみると、NSCに入ってから芸人になるまで、結構順調だったんです。ライブにもテレビにも早いうちから出させてもらって、卒業前には若手芸人の登竜門の一つである「オールザッツ漫才」にも出演して。

でも、NSCに入学してから3年目の時にコロナ禍になり、劇場が縮小されたり、閉館になったりし始めました。思うようにネタができない現状への不満とか、将来への不安が一気にあふれ出してかなり落ち込んじゃったんですよね。「この先、私は大丈夫か」って。

もう芸人は辞めようって思うくらい、追い込まれてた。

(写真:洞澤 佐智子(CROSSOVER))

そんな日々を送ってたある日、楽屋で先輩芸人の田津原理音さんに「もう辞めようか、迷ってます」って打ち明けたんです。田津原さんはめっちゃ長い時間かけて励ましてくれたんですけど、そのときの言葉が私の考え方をガラッと変えてくれて。

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