エクセルの見積書を「やめるべき」10もの問題点 「今まで使ってきたから」ではマズいことに…
一度で決まらないことも多く、1件の商談で複数の見積書を提出することもあります。領収書や請求書の数よりも多くなることがあるでしょう。経理部門でまとめて処理するのではなく、各営業担当者が勝手にやり取りすることが多いのでその管理が大変なのです。
営業担当者が紙に出力して顧客に持参するのであれば、そのコピーを保管しておけばいいのですが、メールでやり取りした場合には電帳法に基づき、経理部門はすべてを電子データで保存しなければなりません。
そのため、営業担当者は見積書を顧客に送るたびに、同じデータを経理部門にも提出する必要が出てきます。
このような運用がうまくいくとは思えません。見積書の作成はエクセル見積もりによる属人管理から卒業し、見積書作成システムで一元管理して、電帳法にも対応すべきです。
そもそも、電帳法が施行されなくても、見積書は一元管理すべきであると考えていますが、現在でも、見積書の作成や管理をエクセルで行っている会社がまだまだ多いようです。
「特に問題なく今まで使ってきたから問題ない」と考えている経営者や経理担当者もいますが、少なくとも10の問題点があることを指摘しておきます。
会社として責任を持った顧客対応を
担当者が勝手に作成し、自分のPCで保存していると、本人以外には見積書の存在すら分かりません。不在時はもちろん、退職した場合にもきちんと引き継がれなければ行方不明となってしまい、会社として責任を持った顧客対応ができなくなります。
同じ会社で同じ商品を扱っているので、それぞれの営業担当者が作る見積書も似たものになるはずです。個人のケアレスミスをなくし、また、時間や手間を短縮するためにも「使い回し」「再利用」したいところですが、個人管理していると情報が共有されず、他の人が作った見積書を参考にしたり再利用したりすることができません。
担当者が勝手に書式を変えたり、間違ったまま提出したりしてトラブルになるリスクがあります。会社として定型のフォーマットがあっても、エクセルで作成したものは簡単に書式変更ができます。
便利ではありますが、定型を崩し、我流の見積書が横行することになりかねません。
上司のチェックや承認もなく見積書が提出されれば、間違いも発見できず、トラブルの種になる恐れもあります。
エクセルでの作成管理は、担当者のPCに保存されるものなので、もしもそのPCを移動中に紛失したりすると重大な情報漏洩につながります。あってはならないことですが、つい魔が差して競合企業に見積もりデータを見せたとしても、誰にも分かりません。本来、徹底した管理が必要な情報ですが、それが個人に任されているというリスクがあります。
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