仕事できない人ほど「頭がいい」に憧れる納得の訳 成果につながらない「頭がいい人」の呪いに注意

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仕事が楽しくて成果があって誰かを喜ばせていることが重要であり、他に重要なことがあるのでしょうか。

「成果」はどこへ行った?

しかし、現実には、「仕事が楽しくない。成果もイマイチ出ないし、誰かに貢献している気がしない」という思いを抱え、苦しんでいる方が大勢いらっしゃいます。そのような方々は、どこに拠り所を求めるのでしょうか。

そんな問いを立てたとき、私にはある答えが浮かびました。「せめて頭のいい人ではありたい(バカだと思われるのは絶対に避けたい)」というメンタリティになってしまうのではないかと。成果が出ていない人ほど、満たされていない人ほど、「頭のよさ」に固執するのではないかと。

私はこれを「頭がいい人」の呪いと呼んでいます。

私たちビジネスパーソンが目指すものはあくまで成果であり、「頭がいい」ではありません。しかしながら後者を欲するあまり、「成果はどこへ行った?」と思われてしまうようなビジネスパーソンがたくさんいらっしゃいます

私は、たとえ頭がよくなくても、仕事を心から楽しんでいて成果もあって誰かを喜ばせている人のほうがむしろ素敵だなと思います(そんな人が存在するかどうかはさておき)。

「頭がいい」を追い求めることが悪いわけではありません。ただ、その頭のよさは必ず仕事の成果に結びつけてほしいと思うのです。それが本当の意味での知性ですから。

ですから私は研修やセミナーなどを通じて、ビジネスパーソンには成果を出すことを強く求め、その橋渡しをすることに全力を注いでいます。彼らに頭のよさなど求めたことはただの一度もありません。

「頭がいい」を追いかけるあまり、自分を喜ばせることに一生懸命の人。「成果」をシンプルに追いかけ、仕事で誰かを喜ばせている人。あなたはどちらでしょうか。「頭がいい人」の呪いに、どうかお気をつけください。

深沢 真太郎 BMコンサルティング代表取締役、ビジネス数学教育家

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ふかさわ しんたろう / Shintaro Fukasawa

一般社団法人日本ビジネス数学協会代表理事。ビジネス数学を提唱する人材教育のプロフェショナル。公益財団法人日本数学検定協会主催「ビジネス数学検定」1級(AAA)は日本最上位。これまでに指導した人数は、延べ7000人。「ビジネス数学」の第一人者として確固たる地位を築く。企業研修のほか学生やプロスポーツ選手などの教育研修にも登壇。数学的な人材の育成に力を入れている。著書に『「仕事」に使える数学』(ダイヤモンド社)、『数学女子智香が教える 仕事で数字を使うって、こういうことです。』(日本実業出版社)など。2018年には小説家としてデビュー作『論理ガール』(実務教育出版)を上梓。

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