「数値化こそ正義」と信じる人が大抵陥る落とし穴 なぜ数値化ができても行動を変えられないのか
強力な数値化が無意味になることがある
あなたは仕事において、「数値化」をしていますか。
数値化することの重要性が説かれた書籍がベストセラーになっています。いま「数値化」に注目が集まっていることの証しでしょう。
国内唯一のビジネス数学教育家として活動をしている私も、もちろん数値化について相談を受けることがあります。
そもそも数値化とは、数値になっていない状態のものを数値に変えることです。
たとえばある若手ビジネスパーソンが「アイツよりも俺のほうが頑張っているし、俺が昇格するべきだ」と主張したとします。しかし、「頑張っている」という本人の主張だけでは、昇格という意思決定をすることはできません。
そこで、「頑張り」というあいまいな言葉を、何らかの数値で表現しようとします。これが実現すると「頑張り」が視覚化され、客観的な情報になります。確かに頑張って成果を出したなと周囲に伝わり、この若手はめでたく昇格することになるでしょう。
これがもっともわかりやすい数値化の事例です。ビジネスパーソンにとって数値化がいかに強力なツールになりうるか、おわかりいただけたでしょう。
普通であれば、数値化を使いこなすための方法についての解説に進むところです。しかし、じつはここに大きな「落とし穴」があります。それも、数値化という強力なツールを、まったくの無駄に変えてしまうような落とし穴です。
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