新しい挑戦を習慣化させる「1日1分」のすごい効果 あえて大きな目標を設定しないことに意味がある

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では、具体的に「小さく始める」にはどうすればいいのか。次の3つのポイントに注意してください。

「小さく始める」3つのポイント

①目標とラフなプランの具体化と実践

習慣化を始める前に定めた目標とラフなプランをもとに、最初の1週間を小さなステップに分割します。たとえば、習慣化の目標が「腹筋50回」であれば、「1日1回」からでも全く問題ありません。

「毎日運動する」が目標ならば「1日1分」で軽いストレッチや簡単なエクササイズくらいでもいいでしょう。「月に1冊本を読む」が目標であれば、「1日2ページを読む」でもいいです。「こんなに簡単でいいの」と思うくらい小さく分割していいのです。むしろ、あなたが簡単に思えたらそれは適切なステップです。

ここで重要なのは、初めの段階では行動が簡単でアクセスも容易であることです。「毎日運動する」が目標の場合、移動したり、道具が必要だったりすると長続きしません。

また設定するステップは自分でコントロールできるものにしましょう。たとえば最終目標を1年後にTOEICの点数を200点上げることにしたとしても、点数は自分で完全にコントロールすることはできません。

ただ、「毎日10分勉強する」「毎日2ページ問題集を解く」でしたら自分で頑張ればできます。自分が行動することで完結するステップにしましょう。行動することで達成できるステップを設けることで自己効力感の低下を避けられます。

余談ですが、私は会社を経営していますが業績管理評価のための重要な指標(KPI)には行動習慣の指標を入れるようにしています。売り上げをいくら目指すという目標は必要ですが、それだけだと経済環境など個人ではどうしようもない要因にも左右されます。頑張ってもどうしようもないときもあります。

ですから、「お客様を○回訪問する」のように習慣化できる行動指標も盛り込むことで自己効力感を高く維持でき、挑戦し続けられる体制を整えています。

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