新しいことに挑戦、多くの人が間違える始め方 習慣化しようとする人の4割が最初の7日間で挫折
でも、そうならないように人間は命を守るために体温を一定に保つという機能が備わっています。ですから、コンフォートゾーンから出ると、内側に戻そうとする機能が働きます。そのような強い力は体だけでなく心にも働きます。
コンフォートゾーンは、心理的縄張りとして壁になってくれることもありますが、人が「変わりたい」と思ったときにはブレーキになってしまいます。
変わりたいと思ったとしても、慣れ親しんだ居心地のいい環境(コンフォートゾーン)から動きたくないという機能が発動するからです。
たとえば、朝5時に起きようと思っても、それまでは7時に起きていた状態が快適だったわけですから、1、2日頑張ったところで、自然に身を任せていれば、7時起きに戻ってしまうのです。
このコンフォートゾーンに引き戻す力(ホメオスタシス)が最初の7日には強力に機能するため、習慣化に向けた行動が挫折しがちなのです。
挫折の原因=「実現できる気しかしない!」の低下
多くの人が新しい習慣をつくろうと始めようとしても7日以内に挫折してしまう理由のキーワードとなるのが「自己効力感」です。自己効力感は「自分ができる」と信じる力です。
アルバート・バンデューラが提唱した「自己効力感理論」によりますと、人は自分がどれだけ目標を達成する能力を持っているかに基づいて行動します。そして、自分の能力に自信を持つことが成功につながるとされています。
つまり、できると信じることが行動につながり、できる、間違いなくできると信じていればいるほど成功確率も高まるのです。
一方で、自己効力感が低下すると、目標に取り組むモチベーションが減少し、挫折する可能性が高まります。人は目標を達成する際に自分自身に対する期待や信念を持ちますが、「できそうもない」と感じた場合、自己効力感が低下します。
負のイメージを抱くことで、その目標を達成する自信が減少し、逆に困難を意識して、挫折感が強まります。自己効力感が低下する主な原因のひとつは、目標が実現可能性を感じさせない場合です。
目標が過大であると、達成が難しいと感じ、挫折を招く可能性が高まります。達成可能性が低いと感じた場合、人は目標に取り組む意欲を喪失し、行動を起こすことが難しくなります。
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