大谷選手Instaで話題の「南部鉄器」9代目の挑戦 「ものづくりのバトン」を次の時代に渡すために
Instagramで紹介されたのは「みやび」と名付けられた1リットルの鉄瓶。同社で30年ほど前から制作しており、黒と青の2色展開で国内外に販売されている。
SNS上では、鉄瓶の色合いが「ドジャーブルー」に似ていると話題になったが、もともとある定番商品のひとつ。
鉄瓶の贈り主が誰かは分からないが、八角形で末広がりのフォルムから、縁起が良いギフトとして以前から人気があるという。
菊地さんは自身のXに「大谷選手のストーリーズで及富さんの鉄瓶がのってるよとメディアから電話が次々と」「ただただ驚いていますし、光栄なことです。大谷選手の地元であるここ奥州市から日々応援しているのでとても嬉しいです」と投稿。
すると同社には問い合わせや注文の電話、メディアの取材が相次ぎ、あっという間にECサイトの在庫は売り切れた。
「大谷選手の投稿後、通常1年分の製造数を半日で注文いただき、納品予定は2025年春以降。まさにうれしい悲鳴です。大谷選手の地元で作った鉄瓶が、これからの彼の新しい人生に迎えてもらえたことはうれしい」と菊地さんは言う。
発信に影響力、モダンなポット復刻も実現
今回の件で注目を集めた菊地さんだが、実はその前からXでのフォロワーは3万人を超え、たびたびバズらせてきた発信力のある人物だ。
「アマビエ」の形をした鉄玉(写真下)を商品化するまでのプロセスや、父親で専務の章さんが若き日にデザインした鉄瓶「スワローポット」への思いを綴った投稿で大きな話題を呼んできた。
章さんが26歳の時に手がけたスワローポットは、鉄瓶の日本的なイメージからかけ離れたモダンなデザインで、当時としては斬新で挑戦的なものだった。しかし昭和の終わりには評価を受けることはなく、その後は廃番になっていたという。
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