最初に表れるのが、瞼裂斑だ。
紫外線によって目の表面の細胞がダメージを受けることで、黒目のわきの白目の一部がシミのように黄色くにごって盛り上がった状態をいう。鏡を使えば自分でも確認が可能だ。
病気の一種ではあるものの、目の保護反応ともいえ、一般的には痛みや視力の低下といった症状は伴わない。ただ、まれに充血したり、シミ部分にドライアイのような症状が出たりすることがある。
「症状こそなく、あるいは軽いものの、この白目のシミは一度できると消えることはありません。見た目にもあまりよくないので、それを気にして治療を受ける人はいます。治療する場合はシミ部分を外科手術で除去します」(佐々木さん)
黒目に白目が入り込む病「翼状片」
翼状片は、黒目の部分に増殖した白目が入り込む病気だ。鏡で見てみると、黒目が一部、欠けたような状態になっているのがわかる。
瞼裂斑から進行した形で発症することが多く、特に黒目の鼻側(内側)に生じやすい。日本(本州)では、50歳以上の約7%に見られる。
リスクが高いのは、紫外線が強い地域の居住者や、屋外での活動時間が長い男性で、農業や漁業などの屋外労働者や職業ドライバー、野球やサッカーなどの屋外スポーツや登山、釣りなどの屋外レジャーの活動時間が長い人に発症しやすい。
瞼裂斑と異なり、翼状片になると目の充血や異物感が表れるほか、角膜に白目が侵入することで乱視や視力低下などの症状が伴う。点眼薬などでの治療はできず、黒目への白目の侵入がより進行した場合は、手術で増殖した白目を除去する治療が必要になる。
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