アルツハイマー病を確実に引き起こす「遺伝子」 既存治療薬が危険な患者に新たな治療法も

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APOE4と呼ばれる遺伝子変異体が、アルツハイマー病の発症リスクを高めるという(画像:taa/PIXTA)

科学者たちは、アルツハイマー病の遺伝的特徴を理解する新しい方法を提案している。患者の最大5人に1人が遺伝によって引き起こされた病型を持っているというものだ。

現在のところ、アルツハイマー病の症例の大半は明確な原因が特定されていない。5月6日に発表された研究で提案された新たな分類は、遺伝子治療を含む治療法開発の範囲を広げ、臨床試験の設計に影響を与える可能性がある。

また、アメリカだけでも数十万人が、希望すれば、認知機能低下の症状が出る前にアルツハイマー病の診断を受けられるようになるかもしれないが、現時点では、そうした段階にある人々への治療法は存在しない。

単なる危険因子ではなく原因

今回の新しい分類によって、この種のアルツハイマー病は世界で最も一般的な遺伝性疾患の1つになると医学専門家たちは指摘する。

「私たちが提案している概念は、ごく少数の人々に影響を与えるわけではない」と、この研究の執筆者でスペイン・バルセロナにあるサンパウ記憶病棟の責任者、フアン・フォルテア博士は言う。

「私たちはアルツハイマー病の原因はわからないと言うことがある」。しかし博士によれば、15〜20%の症例は「ある原因に遡ることができ、その原因は遺伝子の中にある」ということになる。

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