発達障害の人、遅刻を防ぐ「見積もり時間」の法則 焦れば焦るほどドツボにはまってしまいがち
ADHD(注意欠如・多動症)のWさん(21 歳・女性)は、大切な面接に遅刻してしまいました。「メイクは15分」「着替えに10分」などと見積もっていたら、実際にはそれぞれ30分もかかってしまったのです。
時間を気にしていないわけではなく、頑張って準備しているのに、なぜか毎回遅れてしまう。これは、脳の特性による、時間的な見積もり能力の低さが原因のひとつだと考えられます。
もっとも単純で効果的な対応策は、実際の集合時間より15分早い時間を伝えるなど、“時間を早めに設定すること”です。ご家族が手助けするときは、あらかじめ必要な時間を聞き、本人が見積もった時間より3倍はかかると踏んでおきましょう。
“見積もり時間×3の法則”が有効
また、直前に別の情報が入ると、やるべきことの優先順位がわからなくなりがちです。
出発の1時間前に資料を確認してもらうなどして、直前のバタバタを防止しましょう。
脳の特性からくる遅刻癖は、簡単には改善しません。対策を用意することが得策です。
歯磨きや着替え、メイクなどのルーチンで行う習慣に関しては、それにどれくらい時間がかかるのか、一度記録してみてください。
そのうえで、“メイク15 分”などリスト化して、見える場所に貼っておきましょう。
漠然と行動の時間を早めるのではなく、リストにして可視化することで、時間を正確に逆算するのです。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら