賛否両論!「ベルマーク」をどうするべきか 「大好き派」と「勘弁して派」は共存可能?

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そこで、ベルマーク教育助成財団に以下のような提案をしてみました。

①ベルマークを印刷してよい素材を限定できないか?
②最低点数を、せめて1点(1円分)にできないか?
③点数の種類を、もう少し減らせないか?
④仕分け&集計作業を、財団か協賛企業で行えないか?

 

残念ながら、答えはすべて「ノー」。財団としても「作業が煩雑すぎる」という批判があるのは承知しているものの、「マークを印刷する素材や点数のつけ方に関しては、財団から(協賛企業に)口を出すことはできませんし、『財団で仕分け&集計作業を行う』という案も不可能です」とのことでした。残念!

PTAで自衛(=工夫)しよう

以下は、筆者からの提案です。もしベルマーク活動にお悩みであれば、「どこまでやるか」ということを、各々のPTAで見直してみてはいかがでしょうか。

たとえば、「紙に印刷されたマークのみ扱う(ほかの素材は除外)」「扱う会社や点数の種類を絞り込む」といったように、仕分け作業の負担を減らせるよう、扱うマークを限定してもよいのでは。

点数確認も、大まかにしてよいかもしれません。財団には各PTAから届いたベルマークをチェックする「検収」担当の職員(もちろん有償スタッフ)が10数名いますから、もし計算が間違っていたときは教えてくれます。

集計作業の時期や回数も、無理がないように見直しては。財団にマークを送る頻度は各々のPTAで決められます。なるべく負担が少なくて済むように変えてもいいでしょう。

筆者がいちばん効率がよいと思うのは、「インクカートリッジ」と「テトラパック」だけを収集する、という方法です。詳しくは後述しますが、これならなんと、例の“仕分け&集計作業”が必要ありません。

PTAがやることは、回収箱がいっぱいになったとき協賛会社(ベルマークを提供する会社)に連絡を入れ、中身を持っていってもらうのみ。後日各社から「点数証明書」(はがき)が送られてくるので、それをベルマークとして扱います。

しかもインクカートリッジは、エプソン・ブラザー・キヤノン各社とも一律「5点」と、比較的高ポイントです(純正インクのみ)。テトラパックは重さごとに点数が決まっていて、「アルミ付き紙容器」なら1kg=100点、「アルミ無し容器」なら1kg=50点です。資源のリサイクルにもなりますし、手間もかからず高ポイント。おいしいですよね。

最後に少々、協賛企業の皆様にもお伝えしておきたいことがあります。ベルマークという志ある活動に参加されていることには大変敬意を表するのですが、もう少し仕分けや集計作業のことも考えてマークをつけていただけたらと……。そうすれば、お母さんたちの負担も緩和されます。あるいは、もう少し「時代に合った形」の社会貢献事業を検討されてもよろしいのではないでしょうか。

 

大塚 玲子 ノンフィクションライター

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おおつか れいこ / Reiko Otsuka

主なテーマは「いろんな形の家族」と「PTA(学校と保護者)」。著書は当連載「おとなたちには、わからない。」を元にまとめた『ルポ 定形外家族』(SB新書)のほか、『PTAでもPTAでなくてもいいんだけど、保護者と学校がこれから何をしたらいいか考えた』(教育開発研究所)『さよなら、理不尽PTA!』(辰巳出版)『オトナ婚です、わたしたち』(太郎次郎社エディタス)『PTAをけっこうラクにたのしくする本』(同)など。テレビ、ラジオ出演、講演多数。HP

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