賛否両論!「ベルマーク」をどうするべきか 「大好き派」と「勘弁して派」は共存可能?

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「どんなことでも、楽しもうと思えば楽しめる」というのも事実でしょうが、そうは言っても「いつでも、だれでも、何でも楽しめるわけではない」というのもまた事実でしょう。

また、いろいろと話を聞くと、ベルマーク活動が必ずしもコミュニケーションの場として機能しているとは言えないようです。

せっかくみんなで集まっても、お互いに会話もなく、ただ黙々と作業して帰宅というPTAもありますし、「仕分け&集計作業を自宅でできる!」とうたっているところも増えているからです。それはそれで、「学校に行かなくてもいい(ほかの仕事よりマシ!)」という理由で人気が高かったりするのですが……。

ベルマーク活動が続いている理由は、もちろんほかにもいろいろ考えられます。「子どものため」の“善意の”活動なので、やめるとは言い出しにくいこと。長年続いてきたものなので、学校サイドからも期待がある(かもしれない)こと。ベルマーク活動の理念や支援内容に共感している保護者もいること、などなど。

「強制」ではない形はないのか?

とはいえ、あくまでPTAは任意参加の組織。活動についても、いちばんいいのは、やはり「やりたい人だけでやる形」だろうと改めて思います。委員や係としてクラスから何人かを強制的に選ぶのではなく、やりたい人をボランティアとして募集するのです。

「ベルマーク活動なんていらない」という声も多くありますが、もし「楽しんで続けたい」という人がいるなら、その気持ちを否定する必要もありません。やりたい人だけでできる形を残しておけばよいでしょう。

もしこれまでどおり、委員や係としてベルマーク活動を続けることになったとしても、やはり参加を無理強いしないことが鉄則だと思います。

PTAは「できる人が、できるときに」が合言葉です。そんなことは本来、当たり前のはずなのですが……。しかし実際の現場では、なかなか原則どおりにはいきません。「“絶対に”休まないで参加してくださいね!」と、みんなに活動を強制する人が出てきがちです。どうすればいいのでしょうか。

特効薬はありませんが、もしこういうタイプの方が係のトップに立ってしまったときには、本部役員さんなどに相談して、注意してもらうのもいいかもしれません。(もしも本部役員さんが同様のタイプの場合は、残念ながらあきらめるしかありませんが……)。

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