イランのイスラエル攻撃は「中東戦争」へ発展も 自民党の小野寺元防衛相が危機感を示す
小野寺五典(自民・安保調査会長、元防衛相):恐れていたことが今起きたということだと思うが、実は今、イスラエル、パレスチナに起きていること、ガザでの非常な悲惨な出来事、私たちは非常にひどい戦いだと思っているが、今まで中東の専門家から見ると、これは(ある程度)コントロールされてるんだと。実は、あの(エリアの)中だけでとどまっているから、コントロールされているんだと。むしろそれが成功していると。そんな言い方もされるような状況だったが、今回は逆についに中東戦争にある面では進むのではないかという心配がある状況で、今実際にイランとイスラエルがぶつかるということ。
ただ、一部報道では、例えば、今回、テルアビブという真ん中の場所ではなく、ゴラン高原という端のところでの攻撃ということであれば、攻撃をしているイランの方もこのあたりで報復をするということで、それぞれやはり考えた形で報復がなされるのであれば、何らかの形でまた冷静に話ができると思うが、これが本格的にさらに第二波、第三波ということで、テルアビブとか、イスラエルの中核に行った場合には中東戦争が避けられない状況になるので、これからの状況はよく見ておかなくてはいけないし、国際社会がとにかくこれを抑えるという強いメッセージを日本も含めて早く出すべきだと思う。
松山俊行キャスター(フジテレビ政治部長・解説委員):今回の攻撃は、ゴラン高原、イスラエルが占領している場所ですけれども、そこに向けての無人機や弾道ミサイルの攻撃ではないか、という見方があるようだが、これが攻撃の応酬みたいなことになってくると、かなり中東地域が不安定になってくる可能性があり、中東に日本はその原油の輸入9割以上依存しているわけで、そのあたりの影響も懸念されるが。
イランによる攻撃は限定的なもの?
玄葉光一郎(立憲民主党、元外相):この番組でも何回か申し上げたことがあると思うが、イランを巻き込まないっていうことが大きなポイントだということを申し上げてきたが、残念ながらこういう形で巻き込まれたというふうに言ってもいいと思う。ただ、現状を見るところ、まだ管理された形で攻撃をしているなと見える。つまり、事前に米国側と連絡を取り合ったりしながら、限定的にやりますよということをやっているのではないかと。
つまりは、イランは(シリアの大使館が空爆されたことで)コッズの革命部隊の司令官はじめ、かなりの数が殺されているので、それに対しての報復を国内向けにもしないといけないということで、この攻撃に対してさらにイスラエルが攻撃をするとか、さらに、そこからアメリカが攻撃をするとかというエスカレーションにならないように、絶対にコントロールしなきゃいけない。そして、アメリカはそのつもりだというふうに私は思う。