グラドル界を席巻「PPE」弱小事務所"勝利の戦略" 令和に飛躍した「よきゅーん」の経営者思考

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痛みを伴う経験は「若いうちにしておいたほうがいい」と、よきゅーんは持論を展開。自身の経験をもとに「私はこうして転んだ。あなたは、別の可能性もいったん考えるべき」と、タレントを諭すときもある。

所属タレントの「トップオタク」は自分

SNSでは時折、身近な怒りや、病みを書き込むタレントも見かける。

しかし、よきゅーんは「そういった書き込みは、誰も得をしない」と俯瞰する。

「所属タレントを好きでなければ、マネージャーは務まらない」と熱弁(写真:よきゅーんさん提供)

書き込めば少なからず、なぐさめてくれるファンもいる。

ただ、案件や広告起用を考えるクライアントが見れば、「この子は、嫌なことがあると、何でも吐き出してしまうのか」と、キャスティング候補から外すかもしれない。

いわゆる炎上でも知名度は上げられるが、よかれあしかれ「いい子」が求められるのが芸能界であるという持論は、いたってロジカルだ。

タレントを時にいさめつつ、愛ある距離間でよきゅーんは接する。

自身は、タレントを最も愛する「TO(トップオタク)」になるべきマネージャーとして、外部の人間へ売り込むのが仕事である。相手に対して所属タレントへの「熱量」溢れるプレゼンで、徹底的に売り込む

その背景にはかつて、出役として「歌や演技で人の心を動かせる」と体感した経験も。

マネージャー業では「タレントの営業マンとして、クライアントに『いいものですよ』『起用したらこうなります』といかに宣伝できるか」に力を注いでいるという。

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