グラドル界を席巻「PPE」弱小事務所"勝利の戦略" 令和に飛躍した「よきゅーん」の経営者思考

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よきゅーんいわく、PPEの躍進は「えなこの功績」が大きかった。

すでに「日本一のコスプレイヤー」として知名度を得ていたえなこが、初めて青年誌のグラビアへ登場したのは2017年1月だ。

『週刊ヤングジャンプ』(集英社)の巻末に登場すると、たちまち話題を集めてグラビア界での人気を獲得。その後、所属タレントの活躍にもつながった。

グラビア界を席巻する「PPE」の面々
グラビア界を席巻する「PPE」の面々。写真中央がえなこ(よきゅーん提供)

当初から、よきゅーんは「数字を出さなければ、認められない」とえなこに伝えていた。背景には、グループアイドル時代の経験があったという。

経営者の今は「大人の立場」がわかる

20代で女子アイドルグループ「中野腐女子シスターズ」(2010年4月に「中野腐女シスターズ」、2011年7月に「中野風女シスターズ」に改名。同年12月をもって音楽活動休止)と、男装ユニット「腐男塾」(現・風男塾)のリーダーとして活動。

しかし、30歳で「年齢」を理由に、グループの卒業を宣告された。

悔しさもありながら、経営者になった今では「私個人に売り上げがあれば卒業とはならなかったはず」と回想。その経験がより身にしみるようになった。

若いうちに「勉強しておくべきこと」も多々ある。

たとえば、いわゆる大人の事情にも左右される芸能活動では、周囲の「大人の立場」も加味しなければ、うまくいかない。

20代で、仕事関係者から「よきゅーんの意見は正しい。でも少し、発言をやわらかくしたほうがいい」と指摘された当時は納得できなかった。

しかし、今は「折れるべき場面はあるし、自分にとっての正しさが必ずしも正しいわけではない」と悟っていて、タレントにも身をもって学んだ教訓を受け継いでいる。

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