部下との関係性と成長を両立するマネジメント術 「優しさ」と「厳しさ」の適切なバランスとは

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大事なことは、相手の行動を即刻変えることである。厳しく叱らないと相手がすぐに行動を変えないから、その手段をとるだけだ。叱ることが目的ではない。(23ページより)

ならば、「どのように感情をコントロールするのか?」という点が気になるところだが、そんなときは「演技をすればいい」のだと著者は述べている。事前に準備しておいたセリフと感情レベルによって、冷静に相手を叱るということだ。演技でやっていれば、感情に振り回されることがなくなるというわけである。

部下を「注意する」ために必要なルール

行動や意識を変えさせるために何度も言い聞かせる場合は、決して叱ってはいけない。そんなことをすると、ただの「ガミガミ言う人」になってしまうからだ。「叱る」と決断したら、一発で相手の行動を変えるつもりで臨むべきなのである。

もし何度も繰り返す必要があるなら、そんなときは注意する。「注意」だと「叱る」よりはインパクトが弱いが、そのぶんお互いが受けるストレスも少なくて済むわけだ。

「月間のKPIは君以外全員がやり切ってるんだから、君も必ずそうするように。いいね?」
できる限り、ニュートラルフェイス(真顔)で言おう。しかめっ面もダメだが、無理して笑顔を作る必要はない。
普段笑顔で接していれば、ニュートラルフェイスで注意するだけで、それなりにインパクトを与えることができる。(24〜24ページより)

ただし「注意する」ためには、前提条件として「ルール」が重要。「決めごと」がないと相手は戸惑うことになるし、「そんな話、聞いてない」ということにもなってしまうからだ。注意するなら、必ず「ルール」や「基準」を明文化しておくべきだということである。

「叱る」ときと「注意する」ときとの共通点は、相手がわかっているのにもかかわらず軽んじているときだ。著しく気が抜けていたり、意識が低くなっているときに使う。(27ページより)

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