「辞められても困らない部下」が抱える重大な問題 教育コストがかかる若者を採用したくない本音

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OJT 上司と部下 新入社員
上司にとって「育てたいと思う部下」「そうでない部下」の違いとは(写真:Jake Images/PIXTA)
「優しく接していたら、成長できないと不安を持たれる」
「成長を願って厳しくしたら、パワハラと言われる」
ゆるくてもダメ、ブラックはもちろんダメな時代には、どのようなマネジメントが必要なのか。このたび、経営コンサルタントとして200社以上の経営者・マネジャーを支援した実績を持つ横山信弘氏が、部下を成長させつつ、良好な関係を保つ「ちょうどよいマネジメント」を解説した『若者に辞められると困るので、強く言えません:マネジャーの心の負担を減らす11のルール』を出版した。
本記事では、上司にとって育てたいと思う部下、そうでない部下の違いを書籍の内容に沿って解説する。

仕事ができない若者に辞められても困らない

若者に辞められると困るので、強く言えません: マネジャーの心の負担を減らす11のルール
『若者に辞められると困るので、強く言えません:マネジャーの心の負担を減らす11のルール』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

新刊『若者に辞められると困るので、強く言えません』の反響が大きい。若い部下に厳しいことを言えないと悩んでいる上司に対して、「ちょうどいいマネジメントルール」が11のテーマに沿って紹介されているのが好評を得ている要因のようだ。また、子育てで悩んでいる主婦の方から「とても参考になる」と言われたのは、大変嬉しい出来事であった。

しかし、よい評価ばかりではない。問題提起されることもあった。ある営業部長から、こんなことを言われたのだ。

「私は若者に辞められても困りませんけどね」

私が驚いていると、その部長はこう付け足した。

「なぜ困るんですか? 残念ですが、困りませんよ」

話をうかがってみると、その部長の言い分は理解できた。この会社は、3年ほど前からDXを進めて業務の生産性を上げている。とりわけ事務作業の自動化(RPA)は効果的だったようで、デスクワーカーの単純作業は大幅に減った。

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