「チーム」としての集中を高める手っ取り早い方法 リモートワークはチームとしての集中には不向き

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そしてこれは仕事のチームにおいても同様です。私もこれまで5000チーム以上を見てきましたが、「このチームは集中しているな」と感じるときは、メンバーの言動があたかも一つの脳のように同期して、効果的な議論をし、行動をしていました。

私自身、フロー状態のチームに参加した経験があり、そのときにはお互いの意識や思考――何をするか、他のメンバーがどう反応するか――が散漫になっていませんでした。結果、チームの生産性が圧倒的に高かったのを覚えています。

行動を同期させるルーティン

では、どんな行動がチームの集中力を高めるのか。東北大学の知見と私の経験からいくつかご紹介したいと思います。

まず、有効なのが「行動を同期させるルーティン」です。たとえば「昭和のルーティン」として知られている「朝礼」「ラジオ体操」「社歌を歌う」などは、行動を同期させるという意味では実はとても効果的です。今の若い人には受け入れられないかもしれませんが、実際にはベンチャー企業でもこうした活動をしているところはあります。

その意味では、コロナ禍で一気に浸透したリモートワークは、チームとしての集中には不向きと言わざるを得ません。現在はコロナ禍も明け、再び出社する会社も増えましたが、在宅でもよいと勤務スタイルの選択肢を増やした会社もあります。毎日全員が出社といかなくても、たとえば週に1度、月に1度は集まって何か同じことを全員でやる、という施策が必要かもしれません。

特別なことをしなくても、出社して周りの人と一緒に働いているという感覚を持つことも十分「行動の同期」になります。私も学生時代、家で勉強するより塾の自習室で周りに人がいる中で勉強したほうがはかどったものですが、これも行動の同期だったのだと思います。

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