平気で「安い味噌」買う人が知らない超残念な真実 「安いものは"裏"がある」"値段だけ"で選ぶ罠

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「そうはいっても値段の安いものを買いたい」「長期熟成味噌は高い」とおっしゃる気持ちもわかります。

「安いもの」には必ず「裏側」がある

『食品の裏側』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

しかし、「安いもの」には必ず「裏側」があります。

「子どもが味噌汁を飲まない」と嘆く家庭をよく見てみると、味も風味も乏しい「速醸で作られた味噌」を、「値段だけ」を見て「安いから」と買っているケースも少なくありません。

ささいなことのように思える「日々の基本調味料選び」が、結果として「味噌汁嫌い」「和食嫌い」の子どもを生み出す一因にもなることも十分あるのです。

そして、「加工食品」に頼れば頼るほど、「結果的に高くつく」というのもよくあることです。

フリーズドライやインスタントの味噌汁を買うよりも、長期熟成味噌を使って手作りしたほうが、結果として、はるかに安価のはず。

毎日使う調味料にこそ、お金をかけるべきではないでしょうか。

『安部ごはん2』では「甘みそ」を使ったレシピを多数紹介しています。

たとえば、北海道の定番料理「ちゃんちゃん焼き」も、「甘みそ」さえ用意しておけば、簡単に自宅で作れます。甘辛いみそ味だから、野菜もたっぷり食べられます

安部氏が開発した「魔法の調味料」さえあれば、簡単に作れる「鮭のおいしい食べ方発見! ちゃんちゃん焼き」(『安部ごはん2』より/撮影:佳川奈央)

ぜひ「いい味噌」を使って、体に優しく、おいしい食事を作っていただきたいと思います。

次回は健康ブームに乗って人気を博している「だし入り味噌」について述べましょう。

*味噌シリーズの1回目:味噌の「米・豆・赤・白」の違い、正確に言えますか?

*味噌シリーズの3回目:平気で「だし入り味噌」使う人の超深刻すぎる盲点

安部 司 『食品の裏側』著者、一般社団法人 加工食品診断士協会 代表理事

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あべ つかさ / Tsukasa Abe

1951年、福岡県の農家に生まれる。山口大学文理学部化学科を卒業後、総合商社食品課に勤務する。退職後は、海外での食品の開発輸入や、無添加食品等の開発、伝統食品の復活に取り組んでいる。NPO熊本県有機農業研究会JAS判定員、経済産業省水質第一種公害防止管理者を務めつつ、食品製造関係工業所有権(特許)4件を取得。開発した商品は300品目以上。

2005年に上梓した『食品の裏側 みんな大好きな食品添加物』(東洋経済新報社)は、食品添加物の現状や食生活の危機を訴え、70万部を突破するベストセラーに。その他の著書に『食品の裏側2 実態編 やっぱり大好き食品添加物』(東洋経済新報社)などがある。

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