「老後ひとり暮らし」心を病む人病まない人の差 自分の思うままに生きる「スナフキン」に学ぶ
新しいコミュニティに飛び込んでいくのもいいことですが、その前に、いま周りにある友人・知人関係を見直してみて、関係が途切れないようにすることをおすすめします。
特に年代の近い友人や知人は貴重な存在です。結局、なんでも話せて信頼できる人は、同年代の友人や、付き合いの長い知人だったりするものです。
子どもは、世代も違えば価値観も異なるので、意外と理解し合えないことがあります。親のプライドのようなものがちらついてしまう人もいるでしょう。
江越先生もこう言っています。
「最終的に患者さんの心を治療するのは時間。でもそのときに、一緒に食事をしたり励ましたりしてくれる友人がいれば、居場所が感じられて治りが早くなります」
ひっそりと胸に抱えた思いを誰かに聞いてほしいとき、本当にありがたいのは隣で「そうだよな」とお茶やお酒に付き合ってくれる友達なのです。
新しいコミュニティに飛び込んだり、そこで人間関係を築いたりするのは、なかなかエネルギーがいります。馴染めなかったら嫌だとか、通うのが面倒だと、つい躊躇してしまう人もいるでしょう。
加えてありがちなのが「いまさらダメな自分を見られるのが嫌だ」ということ。例えば新しい習い事を始めたとき、周りよりも下手な自分に耐えられないわけです。比較的、男性に多い傾向かもしれません。
新しい習い事で最初は下手なのは当たり前ですが、劣等感が強いと通い続けるのが難しくなります。ある程度は認められなければ、そのコミュニティに安心感を抱くことができないのです。
義務感を抱く必要はない
新しい人付き合いが苦手な人にお伝えしたいのは、無理しなくていいということ。
義務感を抱く必要などありません。嫌なら抜ければいいのです。
誰しも、変化には少なからずストレスを感じるものです。気が合う人も、合わない人もいます。そういうものです。
おひとりさまは誰にも指図されないのがいいところ。参加してみてダメならやめても、気に病む必要はありません。
コミュニティの居心地は、入ってみないとわからないものです。継続する固い決意よりも、気軽に出入りできる緩さのほうが、大事ではないでしょうか。
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