入学志願者の減少が止まらない「薬学部」の実態 人気復活のカギは就職先?「起業」する薬剤師も
ほかの学部も加えた私立大学全体の入学志願者数の推移と比べると、この時期に薬学部人気が急激に高まったことがわかる。
しかし、薬学部は2014年の12万1431人をビークに減少傾向が続く。私立大学全体の入学者数が2020年に始まるコロナ禍まで増加していることと比べると、受験生が薬学部を避け、別の学部を選ぶ傾向が進んでいることが見て取れる。これに伴い、入学定員の充足率が2019年から2021年までの3カ年平均で80%以下になった大学は約3割に達した。
なぜか薬学部の新設は続いている
その一方で、薬学部の新設は続いている。
医学部や歯学部などとは異なり、大学の判断で自由に新設や定員を増やす申請ができたこともあり、2003~2008年の6年間で28学部が新設。さらに2018~2021年の4年間で5学部が増え、現在は77大学79学部となっている。2024年4月には順天堂大学と国際医療福祉大学成田キャンパスで薬学部が開設予定のため、学部間の競争はさらに激しくなる。
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