腎臓病と長年闘ったネコの体内で「起きていた事」 飼い主の「この子はなぜ死んだのか」に応える

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ネコの死因となる2大疾病は、「がん」と「腎臓病」です。

そして、直接の死因は腎臓以外にあっても、念のために遺体をくまなく診てみると、腎臓がボロボロであることがよくあります。これはネコの品種によらず、高齢になるほど発生頻度が高くなります。

一方で、高齢で腎臓が相当悪そうに見えても、顕微鏡で観察してみるとそれほど悪くなっていない場合もあります。

ネコが腎臓病になりやすい原因はさまざま挙げられていますが、ネコ科動物の腎臓が先天的に老廃物で目詰まりを起こしやすいことが、その一因ともいわれています。

ですから、すべてのネコの飼い主さんは「ネコは腎臓が弱い動物だ」ということを念頭に置いて、飼いネコがなるべく若いうちから動物病院で定期的な健康診断や血液検査を行うようにしてください。腎機能に低下の兆候があれば食事や投薬などで負担を減らしてあげましょう。

飼い方が悪かったから?

このときの飼い主さんがぼくに病理解剖を依頼した背景には、「自分の飼い方がよくなかったせいで腎臓が悪くなったのではないか」という不安が少なからずあったようです。

ご飯を食べる猫
(イラスト:秦直也)
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