「肝臓に脂肪をためない」お酒のつまみ"神セブン" 飲酒と脂肪肝の「罪深い関係」を専門医が解説

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タンパク質は数回に分けてとったほうが吸収にいいため、1食あたりで20~30gのタンパク質摂取が望ましい。

サラダチキン1本分(100g)はちょうどタンパク質20gだ。納豆1パック、ゆで卵1個はいずれもタンパク質7g。タンパク質に加えて食物繊維も同時に摂れる納豆は、脂肪肝の人はぜひ摂りたい食品といえる。

サバ缶と豆腐
神セブンのうちの3つ納豆、豆腐、さば缶(写真左:freeangle、右:kari/PIXTA)

AST<ALTは脂肪肝の疑い

脂肪肝は自覚症状のないまま進行するが、脂肪肝が進行した脂肪肝炎、さらに肝硬変でも、より重症化するまで自覚症状はほとんど出ない。肝臓がまさに“沈黙の臓器”といわれるゆえんだ。

肝臓に脂肪が蓄積すると肝臓の炎症が進む。炎症と修復が繰り返され、線維化が進んで、やわらかかった肝臓は硬く、ゴツゴツとした石のようになっていく。肝硬変は線維化が進むほど発がんリスクも高くなる。

「ただし、線維化も初期の段階であれば、肝臓をもとの正常な状態に回復させることが可能です。なるべく早い段階、できれば脂肪肝のうちに発見して改善することが大切です」(尾形さん)

脂肪肝は肥満の人だけがなるとはかぎらない。

日本人は遺伝的に“やせの脂肪肝”が多く、肥満体ではないからと安心はできないのだ。脂肪肝の人の約3割はBMI※25以下で、肥満体ではない“かくれ脂肪肝”だという。遺伝的素因を持つ人、または筋肉量の少ない人、高齢者などに多く見られる。

※BMI(ボディ・マス・インデックス:体重を身長の2乗で割った指数。標準値は22)

脂肪肝は、腹部超音波検査(腹部エコー検査)やCT、MRIなどの画像検査で診断できるが、画像検査のような特別な検査を受けずに簡単に脂肪肝を見つける方法がある。

血液検査の肝機能検査値で、「ALTの数値がASTよりも高い」場合は、脂肪肝の疑いがあるという。

では、脂肪肝をそのまま放置するとどうなるのだろうか。

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