ケガの危険も!初心者にありがち「マズい運動」4選 偏ったストレッチや筋トレは不調の原因になる

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ここでヒントになる考え方は、基本的には体幹が全ての動作の始まりで、腕や脚はその動きを増幅させるようなアンプのようなものと捉えることです。

例えるなら、でんでん太鼓のような動きです。軸を回すことによって先端に錘のついた左右の紐が遠心力を使って太鼓を叩きます。軸が「体幹」で、紐が「つながり」としてのイメージ作りに適しています。

もちろん、これは数ある中の一つの「捉え方」なので、人によってはこのイメージが逆効果になる人もいるかもしれませんが、基本的には多くの人の「気づき」のきっかけになると思います。投げる、打つなどの動作は「腕のつながり」と体幹部の「らせん・運動のつながり」などが途切れずに連動していることが大切です。全体を連動させることで肩や肘だけを酷使させづらく、より力強い動作を可能にします。

③凝っている一カ所だけストレッチをしてしまうこと。

このストレッチというものはとても不思議なもので、「体は柔らかければ柔らかいほど健康に良い」と多くの人が信じています。

僕自身もストレッチトレーナーとしてストレッチの重要性は理解しています。ただ、「どこをストレッチするのか?」ということについては「筋肉のつながり」を一度頭に入れてから行うことをおすすめします。そこを理解すると、本人に必要な「ストレッチ」について考えることができると思います。

できるかぎり全身をストレッチしてバランスをとる

まずなるべく避けてほしいことは、一部位だけをストレッチして終わるということです。最初のほうで腹筋と背筋などの説明でテントのロープを例えにしましたが、体は「つながり」を使って全身のバランスをとっています。その部位が硬くて凝っているからといっても、その一カ所だけをストレッチしていても全体のバランスが崩れていればすぐに硬さが戻ってきます。一カ所だけのストレッチというのは長期的に行うと、むしろその全体のバランスを崩す可能性さえあります。

一般の方には「全身のバランスを考える」というものがよくわからないと思います。

そんな時は「急がば回れ」で、全身をくまなくストレッチするようにしてください。YouTubeなどで〇〇に特化したストレッチなどもいいと思いますが、おすすめは全身です。

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