離婚したらマイホームは「売るか・売らないか」 「ローン残高は?」まず確認すべき3つのこと
最多の理由が「子どものため」だ。子どもがいる家庭の場合、「子どもを転校させたくない」や「仲の良い友達から引き離したくない」といった、子どもの生活環境を変えたくないという理由で、親権者が住み続ける選択をする人が多いようだ。
4位の「実家に近いから」という理由も、親との距離感を変えずに済むという、似たような発想からだろう。
2位は「気に入っているから」、3位は「もったいないから」だ。マイホームをこだわって選んだり、マイホームに愛着を感じたりしいてれば、そのマイホームにはプライスレスの付加価値がある。「手放したくない」「せっかく買ったのだから」といった感情が沸くのだろう。
5位以降は「ローンが残っている」「売っても損をする」など、現実的な理由が続いた。
なお、男女別に見ると、女性は圧倒的に「子どものため」が多く、男性の場合は「子どものため」よりも「気に入っているから」がわずかに多かった。購入の際に、男性のほうが住宅ローンを組んでいることが多いので、マイホームへの愛着が強いのかもしれない。
売却理由は「心機一転したい」が最多
次に、「売る」と回答した理由を見ていこう。
最多だったのは「心機一転したいから」と、意外に精神的な理由だった。共に暮らした住まいにはつらい思い出もあるので、すっきりして再スタートを切りたい、ということのようだ。
注目したいのは3位の「財産分与しやすい」という理由だ。売って現金化することは、財産を二分割しやすかったり、ローンの清算ができたりという現実的なメリットがある。その後の関わりもなくなるため、いずれかが住み続けるよりも離婚時や離婚後のトラブルは少ないと言えるだろう。
なお、結婚している間に購入したマイホームは、夫婦の共有財産として財産分与の対象になる。たとえどちらか一人が住宅ローンを組んで購入したとしても、財産分与の対象となり、財産としての持ち分は折半というのが原則だ(ただし、親からの資金贈与などは共有財産から除外される)。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら