「傷つく言葉」の裏に隠された真実が自分を変える 「泣き虫」名門女子校の校長が語る"涙の効用"

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それから長い時間をかけて、こう思うようになりました。

「きちんとしなければ」「人に貢献したい」とがんばってきたけれど、その前に自分をしっかり見て、いたわることが大事なのではないか。

そして、自分の気持ちをないがしろにせず受け止めながら、他者とつながっていくことが、自分を愛するということではないか。

それから、生徒への対応も少しずつ変わっていきました。

自分の弱さを出してもいい

自分の弱さを出してもいい。教員として生徒と一線を引くのではなく、気を楽にして、お互い人間対人間としてかかわりを持とう。そう思えるようになったのです。

もちろん、さすがに指摘を受けたそのときは落ち込みました。

でもしばらくして、ふと「そうか、私は今そんな状態なんだな」と思ったのです。今の自分を受け入れようと感じた瞬間でした。

そのとき、少し変化が生まれたような気がします。

ただ、そこで止まってはダメなのだということもわかりました。厳しい指摘を受け入れた上で、変化していかなければ進歩はないのだと。

だから少しずつ、人の目を気にして着ていた鎧を脱ぐことを意識しました。そして、自分のやりたいこと、言いたいことはなんだろうと考えながら、行動するようにしたのです。

今も、試行錯誤は続いています。しかし歳を重ねた今、その積み重ねが知らず知らずのうちに、自分を解き放ってきたのだと実感しています。

原動力のひとつとなったのが、若かりし日、痛みとともに受け止めた言葉です。

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