日本の会社員が「世界中から嫌われる」納得の理由 日本特有「ちょっと気持ち悪い」ある習慣とは?

✎ 1〜 ✎ 14 ✎ 15 ✎ 16 ✎ 最新
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

話を聞くだけ聞いて「勉強になりました」と帰っていくからです。

つんく♂:デパートでさんざん試着や試食だけして、何も買わないお客さんみたいな……。

:そうです。何も買わない、何も決めない「楽しかったです」「おいしかったです」とつまんで帰るだけ。

それが20年くらい続いて、「日本企業は僕らの時間だけ奪って帰っていく」と悪名高いんです。

つんく♂:90年代ぐらいはまだよかったでしょうけれどね。

: 90年代は日本企業もまだ勢いがあったし、お金も出せた。残念ながら、失われた20~30年と言われる中で、そうなってしまいました。

意思決定にも時間がかかる

つんく♂:それって日本だけですか?

日本が著しいです。

たとえば韓国企業は少し前までは日本っぽさがありましたが、サムスンのような財閥系であっても、後継者はアメリカで教育を受けた若い世代に替わりつつある。しかも創業家の後継者だからこそ、ズバッと判断できるという面もあります。日本はそれすらないんです。

冒険の書 AI時代のアンラーニング
『冒険の書 AI時代のアンラーニング』(日経BP)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

つんく♂:たしかに、ないですね。

:そう。わけです。「みんなで決めよう」からの「聞いてないよ〜」で、判断に時間がかかる

つんく♂:どうしてそういうのが生まれちゃうんでしょう。

:先ほどの会議で発言しない人って、興味がないんだと思うんです。だったらそこから抜けて、興味のある仕事をやればいい

「聞いてない」と言う前に、自分の好きなことをやればいいんですけどね。

その仕事が好きな人、興味がある人同士で集まれば、「これでいいかな」「うん。いいね」って、サクサク進められると思うんですけどね。

つんく♂:日本には、まだまだそれができない「風通しの悪さ」があるのかもしれませんね。

*この対談の1回目:「仕事で成功するのはプロか天才か?」意外な結論

*この対談の2回目:AI時代「子どもが不登校でも"問題"ない」本当の訳

対談場所:Rinne.bar/リンネバー
お酒を飲みながら、カジュアルにものづくりが楽しめる大人のためのエンタメスポット。廃材など、ゴミになってしまうはずだった素材をアップサイクル作品に蘇らせる日本発のバー。
つんく♂ 総合エンターテインメントプロデューサー

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

音楽家、TNX株式会社代表取締役。1988年にシャ乱Qを結成、1992年にメジャーデビューし「シングルベッド」「ズルい女」など4曲のミリオンセラーを記録。1997年より「モーニング娘。」のプロデュースを開始し、1999年には「LOVEマシーン」が176万枚以上のセールスを記録。「ハロー!プロジェクト」をはじめ数々のアーティストのプロデュースやサウンドプロデュースを手がけ、現在JASRAC登録楽曲数は2000曲を超える。2015年、喉頭がんにより喉頭全摘手術を受けたことを公表。2020年にメディアプラットフォームnoteにてコラムをスタートする。現在はハワイに拠点を置き、国民的エンターテインメントプロデューサーとして幅広く活躍中。

この著者の記事一覧はこちら
孫 泰蔵 Mistletoe Founder

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

そん たいぞう / Taizo Son

日本の連続起業家、ベンチャー投資家。大学在学中から一貫してインターネットビジネスに従事。その後2009年に「アジア版シリコンバレーと言えるようなスタートアップ生態系をつくる」という大志を掲げ、ベンチャー投資活動やスタートアップの成長支援事業を開始。そして2013年、単なる出資に留まらない総合的なスタートアップ支援に加え、未来に直面する世界の大きな課題を解決するための有志によるコミュニティMistletoeを設立。

社会に大きなインパクトを与えるスタートアップを育てることをミッションとしている。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事