子どものお年玉「貯金させる親」が少し残念なワケ 「お年玉でホクホク」の子に親が伝えるべきこと

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では、どんな「お金の教育」をすればいいのでしょうか。昨今、NISAが拡充され、「お金の教育」として「投資教育」をすすめる人が多いのですが、子どもにはもっと大事なことを学んでほしいと思っています。それは、お金の増やし方ではなく、お金の減らし方です。

摩訶不思議な「人生ゲーム」の目的

突然ですが、「人生ゲーム」で遊んだことはありますか?

生まれてから死ぬまでのさまざまな人生のイベントをすごろく形式で経験しながらお金を増やしていくあのボードゲームです。最終的には所持金が多い人が勝ちになるのですが、これは非常に奇妙な話なのです。

現実世界でも将来にむけてお金を貯めておこう、増やしておこうと思われている人は多いと思います。その行動自体は間違っていないのですが、いつかはお金を使うことを想定しています。死ぬときにお金をたくさん所持していても意味がありません

本来、お金は増やすときではなく、減らすとき、つまり使うときに幸せを感じるはずです。

子どもに教える順番としては、まずはお金の使い方であるべきです。お金を使うことでどのように自分が幸せになるのかを学び、お金の必要性がわかる。そのうえで、どうすればお金がもらえるのかを考える。「将来のために貯金しとこうね」と言われても、将来どのようにお金が必要になるのかがわからなければ、貯める目的も理解できません

それに、どんな教育にも共通することですが、人は失敗を通して学んでいきます。大人になって社会に出てから失敗しないように、子どものうちに失敗を経験することは大事です。

そしてお金で失敗する場合、その多くはお金の使い方です。お金の貯め方で失敗したという話を聞いたことはありません。使い方に失敗した経験があるからこそ、お金を大切に使えるようになります。

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