ダメロボットが、学校の落ちこぼれを無くす <動画>「できない子」の役割をロボットに

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ナレーションは英語です

ロボットに字の書き方を教えることで、子供は自分自身で字を書くことが上手になり、自分にもっと自信が持てるようになることをスイス連邦工科大学の研究者らが発見した。

今、8歳のレオンがこのロボットにどうすれば字が上手に書けるかを教えているところだ。

彼はプラスチックの文字で綴られた単語を見せ、ロボットはそれを認識して文字を書く。それからレオンはロボットの間違いを見つけて直すのだが、その過程が、レオン自身の字を書く技術の練習になるのである。

「CoWriter」と呼ばれるこのプロトタイプシステムは、文字を書くための複雑なアルゴリズムを使用しており、手書きの例の膨大なデータベースを含んでいる。

これによってロボットは要求されている単語を不器用に描くことができ、それから子供に教えてもらって「学習する」と次第に上手に書けるようになる。

研究の共同著者のセブリン・ラメニオン氏は、ロボットの仲間というのは、学習に苦労している生徒を教師が助けるためのツールとして役立つ可能性があると言う。「ここでの着想は、ロボットに新しい役割を与えることです。ロボットが教室で一番字が下手なんです。そして、困難にぶつかって、以前は一番できない生徒であった子供にとって、今は自分よりさらにできないやつがいるということになるのです」。

研究によると、字を書くのが苦手な子供は自信を無くし、学習過程から身を引いてしまうことさえある。しかし、この教えることにより学ぶという方法論によって、意欲がなかった生徒をやる気にさせ、自分に自信が持てるよう後押しできるかもしれない。

ラメニオン氏は言う。「ロボットが書こうとして困難にぶつかっていると、子供はロボットを助ける先生の役目を引き受けようとする傾向があります。これが心理学で言うところのプロテジェ効果であり、子供はこのロボットを保護し、ロボットが上達するのを助けようとするのです」。

このシステムの効用を証明するための更なる研究が計画されている。研究者らは、苦労している生徒を先生に変えることで、書くことを子供の遊びのようにたやすいことにすることができると自信を持っている。

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