女性たちがネットでキャリアを積み始めた もはや「副業」「小遣い稼ぎ」ではない!

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会社から帰宅するとパソコンを開き、勉強したことを生かせそうな仕事を探しては受注している。多い月で20件ほど受注するが、報酬単価は低く、収入としては月1万円に満たないことも多い。「でも金額じゃないんです」と川村さんは言う。仕事としてやるのと趣味としてやるのはまったく取り組み方が変わる。クラウドソーシングは仕事として実績を積むことができるので便利なサービスなのだという。

日曜日のコワーキングスペースで

ある日曜日の午前中、東京・渋谷の雑居ビル内にあるコワーキングスペースに”アラサー女性”3人がパソコンを開いて集まっていた。お互いのモニターを覗き込みながら、HTMLについて相談をしている。

「これ、どうやって埋め込むんだっけ?」

「私、やったことあるよ。こうやって、こうやって……」

「わかった!できた、できた!」

3人はそれぞれネット上のサービスでコツコツと収入を得ている仲間だ。松村聖子さん(仮名、31歳)は、ハンドメイドアクセサリーの販売やアフィリエイト、原沢恵美さん(仮名、28歳)はアフィリエイト、大野彩花さん(仮名、25歳)はアフィリエイトとドロップシッピング。こうして月に1~2回ほど日曜日にコワーキングスペースの席を予約して、3人で相談やおしゃべりをしながらパソコンで仕事をしている。

原沢さんと大野さんは、平日はそれぞれ企業に勤めており、松村さんはアクセサリー販売が軌道に乗り始め、会社を辞めた。原沢さんは言う。

「今の仕事は楽しいし、会社でも女性が働き続けやすいような支援制度を整えつつある。でも実際のところ、自分としては将来、今のように朝から夜遅くまで仕事にどっぷりというような生活は続けられないと思っています。手に職のひとつとしてネットで稼げるようになっておけば、いざというときでも何とかなるのではないかな」

原沢さんは、平日どんなに夜遅く帰宅しても、ブログだけは毎日更新している。最近買った物、行った場所などをレポートする生活雑記ブログだが、アフィリエイトなどで月4~5万円の収入がある。今年3月には北陸新幹線の開業によって金沢が注目されたことで、1年以上前に書いた北陸旅行の記事のアクセスが急に増えたという。「その経験から、このブログが実は資産にもなるということがわかりました。今のところは頑張りすぎずゆるく続けて、いずれは10万円稼げるようになりたいと思っています」(原沢さん)。

ドロップシッピングなどを行っている大野さんは「ショップ運営やブログなどを通じて、SEO対策、文章の書き方、キャッチコピーの作り方などを習得しました。これは『手に職』のひとつだなと実感しています。インターネットの世界を知っているということは、これからも確実に強みになるはず」と力説する。

この日3人はコワーキングスペースで夕方までそれぞれ仕事をした後、飲食店に寄り、尽きないおしゃべりを楽しんで家路についたという。

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