コロナ禍、世界的なインフレ、ウクライナ戦争やパレスチナ問題、そして気候変動の急速な悪化……。地球規模で起こる事象を受け、アパレル業界はいま、グローバルで大きく変化している。
2000年代から世界を席巻した「大量生産・消費のファストファッション」は、地球環境に配慮する「サステナブルファッション」に移行しつつある。欧米を中心に規制やガイドラインが整備され、消費者の意識・行動も変わりはじめた。
結果、新品市場が伸び悩み、中古品市場やデジタルファッション市場に注目が集まっている。
グローバルでファッションの潮目が大きく変わる中、日本のアパレル企業は生き残ることができるのか?
著書『2040年アパレルの未来ー「成長なき世界」で創る、持続可能な循環型・再生型ビジネス』を上梓したコンサルタントの福田稔氏がアパレル/ライフスタイル領域の企業が今、何をすべきかを解き明かす連載5回目。急成長する日本発のラグジュアリースタートアップ「CFCL」を取り上げる。
世界で広がる「B Corp認証」とは?
社会的・環境的影響など企業の公益性を評価する最も厳しい国際企業認証のひとつに「B Corp認証」があります。
B Corpの「B」はベネフィットの意味で、社会、環境、従業員、取引先といったすべてのステークホルダーに対する利益を表します。
B Corpはアメリカの非営利団体B Labにより運営されており、「サステナビリティの標準的認証」として、現在、大企業からスタートアップまで世界中で取得する企業が増えています。
2023年12月時点で、グローバルで7600社以上が認証を取得。
この2年間で3000社以上増え、欧米では消費者にも認知され一般的になりつつあります。
日本でも2023年に入り取得企業が増加し、現在36社になりました。
認証の取得には、B Labが提供する200強の質問からなるアセスメントを受け、80点以上を獲ることが必要です。
また、3年に1回はアセスメントを受け、80点以上のスコアを維持しないと、認証を継続することができない仕組みになっています。
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