コロナ禍、世界的なインフレ、ウクライナ戦争やパレスチナ問題、そして気候変動の急速な悪化……。地球規模で起こる事象を受け、アパレル業界はいま、グローバルで大きく変化している。
2000年代から世界を席巻した「大量生産・消費のファストファッション」は、地球環境に配慮する「サステナブルファッション」に移行しつつある。欧米を中心に規制やガイドラインが整備され、消費者の意識・行動も変わりはじめた。
結果、「新品市場」が伸び悩み、「中古品市場」や「デジタルファッション市場」に注目が集まっている。
グローバルでファッションの潮目が大きく変わる中、日本のアパレル企業は生き残ることができるのか?
著書『2040年アパレルの未来──「成長なき世界」で創る、持続可能な循環型・再生型ビジネス』を上梓したコンサルタントの福田稔氏がアパレル/ライフスタイル領域の企業が今、何をすべきかを解き明かす連載3回目。「10年後に『消えるアパレル』『生き残るアパレル』の差」について解説する。
10年後「生き残る企業」「淘汰される企業」の違いは?
現状のアパレル業界は、インフレや二極化の影響を受け、新品市場が伸び悩む一方で中古衣料品が伸びるなど、市場環境が大きく変化しています。
また、深刻化する気候変動に対応するため、世界中のアパレル企業がカーボンニュートラルに向けた対応に迫られています。
今後は上場企業でなくても、気候変動をはじめとするサステナビリティに対する取り組みへの圧力は増していくでしょう。
このような流れを受けて、10年後に生き残れる企業、淘汰される企業の違いはどこにあるのでしょうか?
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