人気漫画家・望月ミネタロウが語る創作の源泉 バタアシ金魚、ドラゴンヘッド…傑作誕生秘話
──ちゃんとアシスタントが入った作品というと、どのへんですか?
『ドラゴンヘッド』と『万祝』(講談社「ヤングマガジン」2002年~2008年)ですね。6人ぐらいでやってました。『東京怪童』も入ってたけど、2人ぐらいですかね。
『万祝』のときなんかはトーン作業が山のようにあって、むしろトーンで描くみたいな感じで、原稿が重ね貼ったトーンで物理的に重いんです。でも、だんだんそういう作業が減ってきたので、アシスタントも減っていき……という。人に頼みたいのも本当に自分が描けないところ、描くの面倒くさいなと思うところだけですね。
──バイクや車は自分で喜んで描く感じですか?
喜んでは描かないですけど、ただバイクや車って、自分がそうなんですけど、乗ってる人から見るとディテールとかが適当に描いてあると「何これ?」って思うこと多いじゃないですか。
そう思われるのが嫌だというのがあって、自分で描いちゃいますね。
ずっとマンガで何かを表現していたい
──今(取材時)は『没有漫画 没有人生』を描かれていますけど、次に描きたい作品のイメージとかありますか?
今描いている作品、目の前のことに集中しちゃうんで、次のことはわからないし考えたことはないですね。ただ、何かチャレンジしたいとは思います。もちろんそれでうまくいったらうれしいですけど、失敗しても尊敬される人っているじゃないですか。僕もそうなれたらいいなと思います。
──では最後に、将来もしくは老後の夢みたいなものがあれば教えてください。
ちょっと質問の答えとは違いますけど、今回この特集本のお話をいただいたとき、自分はそういうものに縁がないと思っていたので正直うれしかったというのと、こういう本の形で残ることで今5歳の子供に将来、「父ちゃんはこういうことをやってきたんだよ」と見せられるなと思ったんです。
それと、漫画家は職業じゃなくて生き方だなと思い始めていて。だから、終わりはないのかなと。ずっとマンガで何かを表現することができていたらいいなと思っています。ノーコミック ノーライフ(没有漫画 没有人生)ですね。
(取材・文 南信長/2023年7月5日収録)
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