アメリカで横行「EV新興企業詐欺」の愚かな実態 口先だけの新興企業は「ニコラ」だけではない

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ヒンデンブルグは昨年、マレン・オートモーティブに関するリポートも発表。同社が中国から輸入したEVを自社製品として販売し、トヨタ自動車のような大企業が実用化にまだ何年もかかるとしている先進的な全固体電池の提供に近づいていると主張したことを非難した。2020年に3600ドルを超える高値をつけたマレン株は、最近では13セントで取引された。

さらにヒンデンブルグの標的となったのは、電気トラックメーカーとなる予定だったローズタウンだ。同社は、トランプ政権の助けでオハイオ州の旧GM工場を引き継いだ。

当時大統領だったドナルド・トランプは2020年、ローズタウンCEOのスティーブ・バーンズをホワイトハウスでもてなし、同社の自動車を「すばらしいコンセプト」と呼んだ。

バーンズはヒンデンブルグからローズタウンのピックアップトラックの受注数を誇張していると非難され辞任。同社は6月に破産保護を申請した。

「予約」の数を偽ったファラデー

ロサンゼルスに本社を置くファラデー・フューチャーも空売り投資家の標的になっている。創業から10年もたつのに、同社がこれまでに納車した「超高級」EVは9台にとどまっている。

ヒンデンブルグとは別の空売り筋、Jキャピタル・リサーチが2021年にファラデーに関するレポートを発表したことを受けて、同社は1万4000件の予約があると主張することで投資家を誤解させたと認めた。そうした予約は実際には、支払いの伴わない関心表明(EOI)にすぎなかった。

9月、ファラデーは規制当局に提出した報告書の中で、「コンプライアンスを十分に優先する企業文化となっていなかった」と述べた。同社はまた、証券取引委員会(SEC)と司法省の調査を受けていることも明らかにしている。

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