仰天!「おつり」を知らない子ども急増のリアル  スマホ社会は「慣れ親しんだ言葉」まで駆逐する

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それでは、先述した「若者が戸惑う言葉」の答えを確認していきましょう。

若者が戸惑う言葉:確認クイズの答え

① 「下駄を預ける」

自分の身の振り方や事の後処理など、すべてを相手に頼んでゆだねること。履物を預けたら、歩き回ることができない意から

② 「大風呂敷を広げる」

まったくできそうにないことを言ったり、実現不可能な計画をしたりする。大嘘を言う、の意も

③ 「重箱の隅をつつく」

ごくささいなことや、どうでもいいことまで、うるさく干渉したり問題にする

④ 「袖の下」

賄賂のこと。内緒で金品をもらうこと。または贈ること。着物の袖の下から、人目につかないようにしてこっそり渡す意

⑤ 「算盤(そろばん)が合う」

採算がとれる。計算したところ、出費以上の収入が得られる

⑥ 「二足の草鞋(わらじ)をはく」

一人で違う種類の仕事を二つ兼ねること。昔、ばくち打ちが捕吏の仕事を兼ねることがあったことから

⑦ 「腰巾着(こしぎんちゃく)」

ある人にいつも付き添って離れない人のこと。まるで腰に常に提げている巾着(財布用などの携帯袋。口がひもでくくられている)のように

⑧ 「ちゃぶ台をひっくり返す」

順調にいっている事柄を突然台無しにしてしまうこと。ちゃぶ台とは脚の低い木製食卓。畳に座って取り囲んだ皆が、その上に並べられた料理をさあ食べようという時に、食卓ごとひっくり返してすべてぶちまけるという動作にたとえて

山口 謠司 大東文化大学文学部教授

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やまぐち ようじ / Yoji Yamaguchi

1963年、長崎県佐世保市に生まれる。
大東文化大学文学部中国文学科教授。中国山東大学客員教授。博士(中国学)。大東文化大学文学部卒業後、同大学院、フランス国立高等研究院人文科学研究所大学院に学ぶ。ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員などを経て、現職。
著書にはベストセラー『心とカラダを整える おとなのための1分音読』(自由国民社)、『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』(ワニブックス)などがある。

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