スタバの歴史をマーケティング的な観点から考える
前回までは、スタバがグローバルチェーンへと拡大していく歴史を追いながら、その過程の中で「フラペチーノの商品化」や「サードプレイスの提唱」といった施策の中で、スタバに「矛盾」が生じてきたことを指摘した。
例えば「フラペチーノ」の販売において、シュルツは自身が持っていた「本物のコーヒーを提供する」というこだわりが、時に顧客側の要望と正反対の方向を向いてしまうことに気づいた。その結果として、顧客の要望に合わせる形で、本来、コーヒーとは全く異なる商品であるフラペチーノが大々的に売り出されることになったのである。
そして、フラペチーノは今や、スタバを代表する商品の1つになっている。いわば、「矛盾」こそがスタバをグローバルチェーンにしたのである。
今回は、前回の話を受けて、少しだけ角度を変えた話をしてみたい。というのも、これまでのエピソードで取り上げた「フラペチーノ」や「サードプレイス」についてのエピソードは、マーケティング的な観点から考えても、非常に興味深い示唆を私たちに与えてくれると思うからだ。
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