60歳で定年を迎え、その後、嘱託社員として働き、65歳となった2019年2月に退社。それに合わせて岡山に移住してきました。
現役時代、Tさんは藤沢にマンションを持っていました。バブル経済のピーク時点から価格が下落したこともあって、1994年にもう大丈夫だろうと思って購入したとのこと。片瀬海岸で70㎡のマンションの購入価格が4850万円、しかしその後も価格は下落し続け、岡山に引っ越すために売却したときには2650万円でした。
価格は半額くらいまで下落したわけですが、実は岡山では80㎡強のマンションを2390万円で購入することができました。藤沢のマンションの売却額で藤沢のマンションより少し大きなマンションを購入することができたわけです。
安い物件への買い替えも念頭に置く
定年後に物価の安い地方都市に移住することを想定してみると、大都市で購入したマンションの価格下落も大きな負担ではないこともあるとわかります。
確かにその物件の売買では損失となりますが、安い物件に買い替えることを想定すれば、決して心配ばかりではないように思います。単純に価格が下落することを恐れる必要はなく、総合的なライフプランこそが重要な視点になります。
ただ、収支には若干の課題も残ります。自由な生活には「お金が必要なんです」というTさんの収入は、300万円を超えていました。手取りでみると、厚生年金で年間160万円、企業年金で年間30万円、そして個人年金とその他の収入で年間70万円の収入があり、これにスーパーでのアルバイト収入44万円。
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