定年後「地方に移住した」男性3人懐具合のリアル 住宅は賃貸か、購入か―移住成功者の目線

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それでも現在ちょっとずつ預金が減っているので、「生活費は少し足が出ている」状況です。また有期の年金がなくなった後は、2000万円の金融資産の取り崩しで対応できるので、Tさんは「持っている資産で寿命は何とかカバーできるのではないか」と考えています。

しかし、公的年金が少ない点が気にかかります。「ぶらぶらしていた28歳までの間、保険料を払っていなかったのが失敗だった」と反省されている通りだと思います。

次はさらに計画的にマンションを購入したAさんのインタビューを紹介します。

売却前提で「売りやすい家」に住んでいた

ケース3:ホーム・エクイティを活用

新型コロナウイルスが蔓延する直前に、長崎に移住されたAさんも典型的な「転勤族」です。Aさんは62歳、奥様は60歳(2021年6月当時)で、それぞれ島原市と長崎市の生まれとのこと。いわゆるUターンです。

Aさんはお子さんがいらっしゃいません。それもあって定年後は、「奥様のご両親が住んでいらっしゃる長崎に帰ろうかな」と30年くらい前から漠然と考えていたそうです。漠然とした思いが、具体的な行動になったのは50代後半、奥様の実家に帰省される折に、地元の不動産屋を回って物件を探したことでした。

勤めていた会社は45歳までは社宅に住めたそうで、その年に住宅ローンを組んで東京の千歳船橋にマンションを購入されました。その際に重視したのが、「売りやすい物件」とのこと。長崎に移住することを想定されていたわけですから、当然いつかは東京のマンションは売却するつもりだったわけです。

父親の遺産も使って50歳くらいには住宅ローンを完済していました。その結果、マンションを売却した代金を使って長崎にマンションを購入しても、売却差額が1000万円以上残ったそうです。

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