老後の住まい「住み替え」成功と失敗のリアル 想定外の「自宅が売れない」「新居でトラブル」
実際にあった「住み替え」の成功と失敗
あなたの財産のなかでも大きな割合を占める持ち家。売買するには、もちろん大きなリスクを伴います。実際に、住み替えしたシニアたちから聞いた事例のなかから、代表的な成功例と失敗例をご紹介します。
自宅を売却せず賃貸に移ってダウンサイジング。UR賃貸住宅でお金に困らず穏やかに暮らす。愛着のある自宅が働いてくれる好例!
都内のUR賃貸マンションに暮らす68歳の女性Aさんのお話です。
この方は3年前に夫を急性心不全で亡くしました。40年以上連れ添い、息子にも恵まれ、幸せそのものだったそう。
ですがある日突然、夫が他界。まもなく退職して、老後を2人で楽しもうと計画していた矢先のことでした。
当時住んでいた分譲マンションは3LDK73㎡。息子が小学校にあがる前に2人で選び購入したもので、思い出がいっぱい。落胆のあまり、遺品の整理もままならない母を見かねた息子が、「住み替え」を提案しました。
そのときは決心がつかず、曖昧な返事しかできなかったそうですが、遺品整理を始めるきっかけにはなりました。思い出の品を手に取り、片づけていると、心も少しずつ整理されていくように感じたそう。
数カ月後、息子に「この家を売って引っ越しすることに決めたわ」と伝えたところ、息子が知り合いの不動産会社に相談してくれて「家を賃貸に出すと15万円ぐらいで貸せるらしい」ということがわかりました。
その後、気になっていたUR賃貸住宅を息子さんと2人で見学。おしゃれにリノベーションされた部屋を賃貸契約することになりました。
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