ペアローンは夫婦仲が悪くなると「面倒なこと」になる
現在、東京23区の新築ファミリー用マンションの平均価格は1億円を超え、郊外や地方都市でも、10年前では予想できないほど不動産価格が高騰しているエリアもある。
これに手が届くのが、夫婦ともに高収入の正社員のパワーカップルだろう。
ペアローンを組んで夫婦2人でローンを分けて支払えば、住宅ローン減税もダブルで受けられる。アベノミクス以来の低金利で、減税効果も大きい。
しかし、こういったケースもいいことずくめではない。
それは、夫婦仲が悪くなったときだ。
住宅ローンを借りるには、債務者と居住者が一致していなければならないという原則がある。
ペアローン支払い中に夫婦関係が破綻し、どちらかが家を出れば、債務者が持ち家に住まないというルール違反が起きてしまう。
賃貸に出すのも、単身赴任に家族が同行するなどの正当な理由がなければご法度だ。
また、ローンが終わっても(夫婦関係破綻ゆえ)マンションを2つに分けて一部を賃貸に出すというのも現実的ではない。
離婚して夫婦どちらかにローンを一本化するにせよ、高額物件では簡単ではない。
ペアローンで夫婦関係が破綻すれば、住宅ローンや住宅資産の破綻にもつながりかねないのだ。
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