現時点の新築在庫は、すでに一級都市を除いて妥当な水準を超過している。三・四級都市に関しては、仮に新築住宅の新規供給がストップしたとしても、既存の在庫を消化するのに2年以上を要する計算だ。
証券大手の安信証券は11月22日に発表した調査レポートのなかで、三・四級都市の不動産市場では住宅販売の成約件数と成約価格が同時に下がっていると指摘。大幅な値引き販売が常態化したにもかかわらず、多くの地方都市で取引が停滞していると分析した。
地方都市の11月の販売面積3割減
新築住宅の在庫が急増している主因は(消費者の先行き不安の高まりに伴う)需要の縮小であり、供給の増加ではない。中指研究院のデータによれば、2023年1月から11月までの期間に中国の100大都市で販売された新築住宅の月間平均面積は前年同期比5%減少し、近年の同じ期間と比較しても低水準にある。
さらに11月単月のデータを見ると、住宅市場の惨状が一層際立つ。同月の100大都市の平均販売面積は直前の10月より8%、前年同月比では14%減少。三・四級都市に限れば、10月比で11%、前年同月比で32%もの落ち込みを記録した。
(財新記者:牛牧江曲)
※原文の配信は12月5日
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