中国の日本企業への投資が急増、事業運営や人事でトラブル発生の懸念

中国の日本企業への投資が急増、事業運営や人事でトラブル発生の懸念

世界第2位のGDP大国となった中国だが、いまだに多くの大手中国企業はオーナー色が強く、中小企業がそのまま大きくなったような指揮系統の下で運営されている。国有企業であれば経営者たる国家、私有企業であれば個人オーナーの意向が強く反映される。

そうした中国企業が日本企業に対して果敢にM&A(企業買収)を仕掛けている。経営権を握った中国企業との間で事業運営や人事などをめぐるトラブルも予想される。

日本企業への投資総額は1兆5000億円 

中国政府は外資導入を図る「引進来」政策と同時に、約10年前から海外進出を奨励する「走出去」政策を進めた。その後、急増する外貨準備高(中国人民銀行は2011年3月末時に3兆ドルを突破と発表)を有効活用する目的も加わって、海外投資に向う勢いはとどまるところを知らない。その一部が日本にも回ってきている。

09年6月、家電量販大手の蘇寧電器集団(江蘇省)がラオックスの発行済み株式の27.36%を取得。09年12月、自動車部品メーカーの寧波韻昇(浙江省)がいすゞ自動車系の日興電機工業(神奈川県)の発行済み株式の79.13%を取得。10年7月には中国繊維大手の山東如意科技集団(山東省)がレナウンの第三者割当増資で同社株式の41%を取得した。

中国企業の狙いは、業績を落とし、資金の枯渇した日本の有望企業に目をつけ、日本式の経営手法や商品・技術情報を取得する目的のものが多い。実際、ラオックスは経営再建中であり、レナウンは経営不振に陥っており、日興電機工業は会社更生法適用を申請して上場廃止になっていた。

気になるのは、ファンドという形をとって出資してきたケースが急増している点だ。

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