千代田区長、自ら清掃業務を担当して見えるもの 清掃リソースは住民の安心・安全に不可欠だ

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そこで千代田区では地域(町会・商店街)、保健所、清掃事務所が一体となってねずみ駆除に取り組む体制を構築し、区がねずみの出やすい場所等の調査を実施。

樋口区長もごみを収集しながら、ねずみによる被害の実態を把握していた。また、地元町会長の平野恵一氏とも周辺を回り、最近の取り組み状況について確認した。

鍛冶町二丁目の平野町会長と道路にあるねずみの巣穴
左写真:ねずみ対策の経緯について区長に状況を説明する鍛冶町2丁目町会長の平野氏(右)/右写真:道路との境にあるねずみの巣穴(いずれも筆者撮影)

貯留機からのごみ収集

近年、都市部の集合住宅を中心にごみ貯留機が設置されるようになった。住民がいつでもごみを出せ、貯蔵時の散乱、汚水漏れ、悪臭や害虫の発生も防止。さらには収集時の作業労力も削減できる機械として導入が進められている。

しかし、貯留機はドラムの回転でごみを圧縮して貯留する仕組みなので、投入したごみ袋は貯留機内部で割け、入っていたごみはバラバラになる。そのため貯留機のふたを開け、ベルトコンベアーで清掃車に積み込む際にはかなりの異臭やごみの粉塵が舞う。

作業的には流れてくるごみを清掃車に格納する収集ボタンを押し続けるだけなのだが、空気の通りが悪い地下室に貯留機が設置されている場合、作業員は空気中の粉塵を吸い込んでしまう。

貯留機のからのごみ収集体験をする区長
左写真:貯留機から排出されるごみを格納する/右写真:こぼれ落ちたごみを拾い上げる(いずれも筆者撮影)

取材時に訪れた貯留機は1階の風通しの比較的良い場所に設置されていたため、粉塵に見舞われることはなかった。しかし臭いは健在で、ごみの異臭が漂う中での作業となった。

また、清掃車のバケットからこぼれ落ちるごみを拾い上げる作業もある。樋口区長は率先して拾いあげていた。

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