コンサル直伝!プロンプト力を高める3つのワザ 精度よく生成AIを使うプロのテクニック

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一方、『質問と3つのポイントに絞った回答』のセットを例文としてプロンプトに仕込んだうえで同じ質問を生成AIに投げかけると、生成AIがプロンプトの例文の意図を解釈し、例文に合ったフォーマットで回答を生成してくれる。

『質問と3つのポイントに絞った回答』のセットを例文としてプロンプトに仕込んだうえで同じ質問を生成AI に投げかけると

生成AIの回答の冒頭で生成AIが「3つのポイントに絞って説明します」と発言しているあたりも、例文の意図を正しく解釈していることがうかがえる。

思考連鎖型プロンプティング

「思考連鎖型プロンプティング(Chain-of-Thought Prompting:CoT)」と呼ばれる手法は、Wei et al.(2023)が提唱した論文「Chain-of-Thought Prompting Elicits Reasoning in Large Language Models」で紹介された。これは、複数ステップを処理しなければ回答できない問題を、中間のステップごとに行動内容を分解することで、解くべき課題を単純化することができる。人間が複数ステップの推論問題を処理する際の直感的な思考プロセスをAIモデルに模倣させているのである。つまり、CoTとは、実際に人間だったらこう考えるという思考ステップを生成AIに例示することで、回答の精度を上げるテクニックといえる。

以下に、Few-shotプロンプティングを使って課題を生成AIに解いてもらった場合と、CoTを使って解いてもらった場合を例示する。

Few-shot プロンプティングを使って課題を生成AI に解いてもらった場合
CoTを使って解いてもらった場合

CoTのほうが、いかに複雑な課題を説くのに適しているかがおわかりいただけると思う。

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