「楽天ポイント」改悪と言い切れない納得理由 8割のユーザーは現状維持かポイントが上がる
これに対し、12月1日からはランクによるポイントの差分をなくし、楽天モバイルの契約だけでSPUのポイントを4%まで増加させる。楽天市場の通常のポイントと合わせると、還元率は5%だ。ポイントをある程度貯めつつクレジットカードを契約しなければ4%に達しない現状と比べ、条件がシンプルで、かつ幅広いユーザーが5%還元の恩恵を受けられる。楽天市場でお得な買い物をするための条件として、楽天モバイルの価値が高まったと言えるだろう。
また、モバイル回線だけでなく、楽天モバイルが運営する他のサービスも還元率が軒並み上昇している。例えば、AndroidのGoogle Playなどで利用できる「楽天モバイルキャリア決済」で月2000円以上利用した場合に上がる還元率は、0.5%から2%へと4倍も増加。固定回線の「楽天ひかり」や、モバイル回線を使う据え置き型ルーターの「Rakuten Turbo」を契約した際の還元率も、1%から2%に倍増する。楽天モバイル関連だけで、8%ぶんのポイントが上乗せされる格好だ。
1万円ぶん買えば1100ポイント付与される
この状態で楽天カードを使って決済すると、通常ポイントも合わせ、計11%もの還元が実現する。1万円のものを買っただけで、1100ポイントが戻ってくるインパクトは大きいと言えるだろう。楽天ポイントは楽天市場など、楽天グループのネットサービスで利用できるのはもちろん、楽天ペイを通じて店舗での決済にも活用できる。楽天市場で日用品を1万円ぶん購入するだけで、ランチ1食分は浮いてしまう計算だ。
ちなみに、楽天モバイルの「Rakuten最強プラン」は、データ利用量が3GB以下の場合、料金は1078円で済む。この利用額は還元率に影響を与えない。毎月、楽天市場で2万7000円程度の買い物をすれば、楽天モバイル契約ぶんとして1080ポイントが付与されるため、楽天モバイルの料金が“チャラ”になってしまう。楽天市場での買い物がこれより多ければ、差し引きでプラスになる。仮に楽天モバイル回線を使うつもりがなくても、契約していればお得になるという状況だ。その意味で、新しいSPUは、楽天市場の利用者を楽天モバイルに誘導するための色合いがこれまで以上に濃くなっている。
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