「石垣島9人の学校→2浪早大」親に語った強い覚悟 高校に進学して初めて大人数の学校を経験

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全校生徒9名の学校から、いきなり高校で同学年280名と競争することになった喜屋武さん。「中学までは勉強で苦労はそんなにしなかった」と語るように、成績は学校の中でも高かったようです。

テストを受ける日々の中で、「自分はそこそこ要領がよく、最低限の成績は取れるタイプだと思った」と冷静に自身を分析した喜屋武さんは、高校3年生の夏になると、東京の大学を受けようと思い始めます。

「最初のほうは特進コースの大勢が目指している琉球大学に行けたらいいなと思っていました。地元の高校の同級生たちは8割方、推薦でどこかの学校に進んでいたので『一般受験をする』という考え方がなかったようです。その後僕は東京の短大を出ている母親から話を聞き、東京の大学に行きたいなと思うようになりました」

そこで、各学校のパンフレットを取り寄せて進学先を検討していた喜屋武さんは、国際基督教大学に魅力を感じ、本格的に受験勉強に力を入れるようになりました。

「当時の自分は英語が好きで海外志向がありました。『石垣島から世界に羽ばたくぞ!』と思っていたんです。入学前に学部や専攻を決めて、4年間特定の分野を学び続けるイメージが湧かなかったのもあって、アメリカ式のリベラルアーツを重視し、英語とともに幅広い学問に触れられて学べる国際基督教大学の校風に惹かれたんです」

レベル感がわからないまま志望校を設定

夏からしっかり勉強し、力試しで受けたセンター試験では国語・英語・世界史の3科目を受けて85%を獲得。かなりの高得点でしたが、国際基督教大学、早稲田大学の国際教養学部、法政大学の国際文化学部などを受けた現役時の受験は失敗に終わります。

「レベル感がわからないまま志望校を決めたので、夏頃にはもう現役での合格は厳しいかなと思っていました。なので、浪人をする覚悟は最初からある程度していましたね」

こうして喜屋武さんは浪人を決意します。

浪人を決断した理由を聞くと「それ以外の選択肢がなかったから」という言葉が返ってきました。

「行きたい大学のために腰を据えてやりたいなという思いがありましたし、自分のことをじっくり考えるモラトリアムの期間も欲しかったんです」

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